私は現在コーダーとしてWeb制作やWeb開発のモックアップ制作を行なっていますが、今回コーダーからWeb開発のフロントエンドエンジニアとしてキャリアチェンジするための転職活動を行いました。
2021年の12月から始めて内定を獲得するまでにどんな転職エージェントや求人サイトを使用してきたのか、どんな転職活動だったのかを掲載していきます。
自己紹介とスペック
まず、私がどんな状態で転職活動をスタートしたか?が以下になります。
- 29歳
- 地方在住
- コーダーの経験2年半(未経験からWeb制作会社1年半→受託開発会社1年の2社経験)
- デザインの再現はもちろん、セマンティックなHTMLやCSS設計・WordPressの独自テーマ開発など、コーダーとして一通りのことはできる
- JSはjQueryを普段触っている
- 地方在住なので、基本的にリモートワーク希望
- ギリギリ東京に新幹線で通える範囲なので、週1-2は出社できる
- Webアプリのフロントエンド開発に携わる
こんな感じのスペックと条件で、今回の転職活動の履歴としては12月頭〜月末までの活動期間でした。(おおよそ1ヶ月くらい)
働きながら転職活動をしていたので、オンライン面接を活用して定時後の夜に日程を入れていました。
今はコロナ禍と言うことで、オンライン面接が一般的になっていることから出社して面接するということはなく、かなり時間の融通がききやすく助かりました。
転職活動の準備〜履歴書と職務経歴書を用意する〜
転職活動の前準備として、履歴書・職務経歴書を用意しましょう。
今回、フロントエンドエンジニアとして転職活動するにあたり履歴書・職務経歴書の書類以外に以下のものが必要でした。
- 履歴書・職務経歴書
- ポートフォリオ
- GitHubアカウント
書類は言わずもがな、ポートフォリオとGitHubアカウントは提出を求める企業もいました。
この2つは「学習意欲があるのか?」「企業が求めるレベルに達しているか・育てられそうか」という判断基準になってくるので、転職活動前に提出できるレベルまで準備しておきましょう。
職務経歴書の作成方法
履歴書は経歴を書いて終わりですが、職務経歴書って何を書けばいいか迷いますよね。
以下の3ステップで作成していきましょう。
- 今までの経験・スキルを棚卸し(箇条書きで良いのでやってきたことをひたすら書き出す)
- 棚卸ししたスキルを職務経歴に時系列で落とし込む
- 「どんなことを考えて仕事をしてきたか」という思考の棚卸しを経験・スキルに肉付けする
職務経歴書に書いていく順番・流れ
職務経歴書に書いていくスキル・経験の肉付けが決まってきたら、実際に職務経歴書の雛形を使って書き起こしていきましょう。
ポイントは、面接官が見た時に読みやすいような順番と流れに沿って書くことです。
以下は私が実際に書いていた職務経歴書の流れです。
- 職務要約
- 特に見てもらいたいポートフォリオ
- 現在学習中のもの
- 職務経歴
- 活かせる経験・知識・技術
- 自己PR
- 制作実績(見せられるものあれば)
- ポートフォリオ(自己学習)
職務経歴書は雛形がネットで配布されているので、そちらをダウンロードして使用しましょう。
私が実際に使っていた雛形は、リクルートエージェントが配布している逆編年体形式の職務経歴書です。
また、具体的な職務経歴書の書き方は以下のnoteを参考にしていました。
職務経歴書を書くとき、実際にこのnoteを参考にしていたのですが、エージェントから手直しするところがなく、満点の経歴書です。と褒められたので一読しておくことをお勧めします。
ポートフォリオサイトは必要なのか?
私は今回の転職活動はポートフォリオサイトは制作しませんでした。
代わりに、自分で制作してきたサンプルのWebサービスのデモサイトを職務経歴書の末尾に書いて提出しました。(前述した職務経歴書の⑧の箇所)
提出方法としては、以下を記載しました。
- 面接官が実際に動作を確認できるデモサイト
- サイトのソースコードが見れるGitHubのURL(READMEもしっかり書く)
- 使用技術(Vue.js, Laravelなどの明記)
- 使用環境(AWSなど使用した本番・ローカル環境の明記)
- DB設計書
- 要件定義書
特にデモサイトとGitHubはよく見られるので、READMEもしっかりと書いて、このアプリはなんのために作ったものなのかを見た人に伝えられるようにしましょう。
特にLaravelなどのフレームワークを使用すると、そのフレームワークのREADMEが最初に出てきますが、しっかり書き換えましょう。
転職の準備ができた!活動開始…の前に。
職務経歴書の作成方法を書いてきましたが、私が今回転職活動をする際に大変参考になった本があるのでご紹介させてください。
職務経歴書だけでなく、「転職」自体のノウハウや市場価値の上がる転職の仕方、エージェントの活用方法など転職活動において学ぶことばかりの良書を紹介しています。
私はこの本を読んで転職活動自体への意識がかなり変わったので、読んで損はありません。
ぜひ読んでみてください。
転職と副業のかけ算
転職と副業のかけ算は、副業について書かれているのかな?と思いきや転職のノウハウについて詳しく書かれている本です。
著者の方は転職によって年収を240万から1000万円へ上げた方で、企業に刺さりやすい職務経歴書の書き方なども載っていて大変参考になりました。
転職と副業のかけ算と転職の思考法は転職活動中何度も読み返していて本当に勉強になった本なのでおすすめです。
転職の思考法
転職の思考法は、「自分の市場価値を上げるために、どういう転職をしていけば良いか」という転職の考え方が詰まった一冊です。
ストーリー形式になっていて、サラリーマンの主人公が転職するときにどのように考え、行動していくのかが読みやすくまとまっています。
この本には良いエージェントの見極め方や面接では何を聞いたほうが良いか?面接対策系が載っていたので、必ず持っていて損はない一冊です。
WORK
WORKは転職と副業のかけ算の著者と同じ方です。
今いる会社で、成果を出すためにはどのように考えて行動すべきか、仕事をするべきか書かれている本なので、職務経歴書を書くときに「仕事で意識していること・プロセス」について役立ちます。
求人サイトに登録する
準備ができたら求人サイト・転職エージェントに申し込みを行いましょう。
私が実際に使っていてオススメと感じた転職求人サイトはこちらです。
GreenとForkwellはどちらも企業からいいね!などアクションをもらえて書類選考を飛ばしたカジュアル面接に結びつきやすいです。
職務経歴欄に、経歴と一緒にポートフォリオを載せておくとGithubや制作したポートフォリオをきちんと見てもらえた上で面談してもらえます。
また、ポートフォリオを見て企業からアクションをもらえるので書類選考で落とされることはなかったです。
私の推測ですが、経歴を閲覧された上でいいね!をされるので、いいね!事態が書類選考を兼ねているのかもしれません。
ビズリーチは転職エージェントからスカウトをもらいやすく、転職エージェント用として使っていました。
良いエージェントに会える可能性があるので登録しておくと良いです。
転職エージェントに登録
求人サイトと同時にエージェントにも登録しましょう。
私が実際に使ったオススメのエージェントをご紹介しますが、どれもIT系に特化したエージェントなので、Web系に転職するなら必ず登録しておきたい転職エージェントです。
ギークリー
IT/Web系を得意領域としているので、フロントエンドとしても求人掲載数が多いです。
また、ギークリー独自の転職支援システムがあり、このシステムが大変便利でした。
エージェントに直接メールや電話など連絡をしなくてもシステムで面談希望日を送れることや、ギークリーからのオススメ求人を見ることができたので転職活動に役立ちました。
マイナビIT AGENT
Web系に限らず求人数が多いエージェントです。
ギークリーには載っていない求人もあるので、数を多く保有しているエージェントという括りで使用していました。
実際に、初回面談後に提示してもらえる求人数はダントツで多かったです。
エージェントの対応もレスポンスが良く、丁寧に対応してくださったので好印象なエージェントです。
ギークリーと同じく、独自の転職支援システム・求人を多く紹介して頂けるので重宝していました。
アールストーン
マッチした求人を紹介するのを強みしているので、初回の面談でとても丁寧にヒアリングをしてくれます。
私の場合、コーダーからフロントエンドにキャリアチェンジということでポテンシャル採用の求人を多く紹介してくれました。
大体のエージェントは面接前に対策をメールで送ってきてくれるのですが、こちらのエージェントはメールだけでなく電話でもフォローをもらえるので対策が手厚いと感じました。
Michibiki
アールストーンと同様、応募者にマッチした求人を紹介してくれるのを強みにしています。
初回面談・面接前の対策もオンラインで顔を合わせてとても丁寧にヒアリングと提案をしてもらえました。
アールストーンとの違いは、より本人の意欲・行動を見てくれていたのでポテンシャルではない即戦力の求人を紹介してくれていました。
また、他のエージェントではOKをもらっていた職務経歴書をさらに良い書き方を教えてくれました。
とても好印象なエージェントなので、ぜひ登録してエージェントの方と面談してみてください。
転職エージェントのまとめ
ギークリーはやマイナビ転職はWeb系で転職するなら圧倒的に求人数が多いので必ず登録しましょう。
ただ、数を多く保有しているエージェントに多かったのは「現状のスキルで就職しやすい求人」を紹介してくるので、自分で求人内容をよく読んだり、転職会議やOpen Worksなど企業の口コミ調査をして、よく判断した上で求人応募したほうが良いです。
※Web開発のフロントエンドとしてキャリアアップしたい希望を話していたのですが、コーダーの求人を紹介されるなど、求人の数が多いエージェントはその傾向が顕著にありました。
アールストーンとMichibikiは他のエージェント以上にしっかりと応募者の話を聞いてくれるので、紹介数・通過数としてはぐんと少なくなってしまうのですが、志望度と求人内容がマッチしている求人が多く満足度の高いエージェントでした。
エージェントの使い方
エージェントを複数紹介しましたが、エージェントは必ず複数登録しましょう。
エージェントの取り扱っている求人の内容(得意領域)も違えば、エージェントの中でも百戦錬磨の営業の上手な人や、新卒3年目の若い方もいます。
実際に、紹介したエージェントでも「このご経歴でしたらすぐに決まりますよ!何かあったらすぐご相談くださいね」という方や、「あやかさんのご経歴ですとこの求人への応募は難しいと思います…」という真逆なことを経験しました。
「この人合わないかも?」というときは、他の担当の方に変えてもらうこともできるそうなので、遠慮なく変えてもらいましょう。
求人サイトとエージェントどちらが良いのか
結論、エージェントを使ったほうが良いです。
転職活動をしていて転職のサポートがあるのとないのでは心理的な負担が違うと感じたためです。
求人サイトはスケジュール管理や企業とのやりとりを全て自分で行わなければならないので負担に感じました。
また、年収交渉もあるのでそこはプロに任せたほうが良いと特に感じました。(年収交渉も頑張ってくれるので)
特に転職のサポートとして、面接前に「以前の応募者はこういう質問をされていた」「応募者が通過しなかったポイント」など事前に質問されることの対策をエージェントが取ってくれるのは心の準備ができてとてもよかったので、エージェントを使った転職の方が良いと転職活動をしていて感じました。
実際に面接で聞かれたこと
転職活動をしていて面接で実際に聞かれたことをご紹介します。
まずは共通で聞かれたこと、その次に技術的な質問を記載していきます。
共通で聞かれたこと
- 自己紹介
- 退職理由
- 未経験からWeb業界に転職したきっかけ
- 今後のキャリア(5年後10年後を見据えたキャリア)
- 長所・短所
- 経歴質問
- 成功体験・失敗体験
- 入社したらやりたいこと・やりたくないこと
ざっと挙げましたが、「経歴質問」は特に深掘りされます。
どんな仕事を経験してきて、どんな技術が扱えるのか?は話せるようにしておきましょう。
共通で聞かれたことに関しては、面接を重ねて話していくうちに思考が固まってくるのでどんどん答えやすくなってきます。
ただ、なるべくポジティブに答えられる用意をしておきましょう。
例)残業が多くてやめた=自分のスキルアップにつながる勉強ができなくなったから転職活動することに至った。
技術的な質問
- 何ページ規模のWebサイトをコーディング制作した事がありますか?
- ブラウザにURLが入力されて表示されるまでの流れを説明をしてください。
- MVCモデルの処理の流れを説明をしてください。
- GETとPOSTについて説明してください。
- ポートフォリオのVue.jsとLaravelはなぜその技術を選定したのか?
- React.jsとNext.jsの違いを説明してください。
- Vue3が最新のバージョンだが、なぜポートフォリオではVue2を使用しているのか?
- JSのコールバック関数について説明してください。
- JSの無名関数について説明してください。
- JSのPromiseについて説明してください。
技術で聞かれることに関しては、普段書いているコードを説明できるように言語化しておくと良いです。
ブログやQiita、Zennなどで言語化をうまくできるように練習しましょう。
言語化が不安な場合はMentaなどでエンジニアさんを捕まえて言語化できているか実際に話してチェックしてもらう対策も良いです。
転職活動の時のマインド
長くなってしまいましたが、最後に転職活動中の大事な考え方をお伝えします。
それは、「自信を持つ」ことです。
今回はキャリアチェンジのため経験が足りなくて書類で結構落ちたのですが、「えっ…!?この私を落とすなんて勿体無い…」くらいに自分で思い込んでおきましょう。
今回の転職活動していてエージェントからも「働いていてキャリアを構築するための勉強をしている人はほとんど居ない。だからプライベートの時間を使って勉強していることはとても強みになる」と言われました。
自分の中で自信を持てるところを探して、「こんな成長株の私に投資しない(雇わない)なんて勿体無いよ!?」というマインドで強気にいきましょう。
まとめ
実際に転職活動した経験を皆さんにこの記事でシェアさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
何か参考になること・お役に立てることがあったら嬉しいです。
ここまで読んでいただきありがとうございました!